
はじめまして。
このブログでは、元塾講師としての経験をもとに、勉強に悩む中学生や保護者の方に向けて、学習のヒントを発信しています。
どんな経験をしてきたの?
受験生のころ
私は地方の公立高校から1年浪人して、京都大学の理系学部に進学しました。現役のときは英語だけ塾に通っていましたが、それ以外は独学でした。京都大学を現役で受験しましたが、あと20点ほど足りず不合格。慶應義塾大学と大阪府立大学は合格を押さえましたが、不完全燃焼感があり予備校に通うことにしました。
予備校では、半年ほどで偏差値を80程度まで伸ばし、模試の全国順位で1位を取ることができ、無事志望校に合格しました。個人の資質としては勉強に向いていたと思いますし、浪人を許してもらえた環境も恵まれていたと感じています。
塾講師のころ
塾講師として大事にしていたこと
約10年間、主に中学生を対象に5教科の指導をしてきました。最初は個別指導のアルバイトから始めましたが、自分自身も中学時代はあまり勉強していなかったので、正直「何をどう教えればいいのか?」と悩むところからのスタートで、教え方は、独学で試行錯誤を繰り返しました。
その中で特に問題だと感じたのが、
- 「成績を上げる=時間をかける」と考えている方が多いこと
- 成績を上げることばかりを意識して、長期的に見ると効率の悪い学び方をしてしまっていること
です。
①については、もちろん勉強しなければ成績は伸びません。しかし、だからといって時間短縮の工夫を怠っていいわけではないと思っています。人間は疲労もありますし、長時間の勉強を効率よくこなすのは難しいです。たとえば「1日10時間以上勉強しよう」という指導もあります。しかし、実際に10時間勉強したとしても、その時間に学んだことを全てインプットできる人はほとんどいません。やるべきことを整理すれば、同じだけの学習効果は10時間より短い時間で得られるはすです。

あと、社会に出ると、限られた時間で成果を出すことが求められます。学生のときのように、目いっぱい時間を使えるなんて恵まれた環境は中々ないです。学生時代に時間効率を意識して勉強することは、失敗の許される環境で、社会に出てからのトレーニングをすることだと思ってください。
②は具体的に言うと、「理由はよくわからないけど、手順通りやれば解ける」というやり方を学ぶことに偏ってしまうことです。特に数学でよくあるパターンです。高校の勉強は、中学校で習った内容の意味や理由を理解していることが前提になっています。高校受験レベルでは通用しても、高校に入った後の授業でついていけなくなることがあります。

このタイプで、勉強についていけなくなる人は、実際何人も見たことがあります。
これらの問題をどうクリアするかが、私が塾講師時代の最大の課題でした。だから、生徒に伝える授業の内容も、
- 時間効率が高い
- 高校に行っても生かしやすい
ということを常に意識していました。このブログでも、そのスタンスは崩しません。
塾講師時代に言われて嬉しかったこと3選
他者評価として、塾講師時代に言われて嬉しかった言葉をランキング形式にしてみました。
1位 生徒の「なるほど」「わかった」
教育に携わる人にとって、これほど嬉しい言葉はないと思います。結局、これが一番です。
2位 保護者からの「子どもが、わからないことは○○先生に聞くから大丈夫って言ってる」
これは何度言われても胸が熱くなりました。自分が現役のとき、わからないことを気軽に聞ける人がいなかったので、その苦しみがよくわかります。わからないを放置せず解消できていることが感じられると、自分が役に立てている実感が湧きました。

高校の先生には、難しいから聞いてくるなって言われてました。
3位 生徒からの「勉強しに来ているんじゃなくて、脳の改造手術を受けにきている」
考え方を大切にして指導していたためか、ときどき生徒からこんな感じのことを言われました。自分の大事にしていることが伝わっているのだと嬉しく思いました。
生徒から教えてもらったこと
教える仕事を通して一番強く感じたのは、「生徒から学ばせてもらうことの多さ」です。
「わからない」と言ってもらえるからこそ、どこでつまずいているのかを一緒に考え、自分の説明も磨かれていきました。
生徒と一緒に悩み、考えながら過ごした日々が、私自身にとって大きな学びの時間でした。
このブログで大切にしていること
学生に大事にしてほしいこと
学生の時期は、勉強だけでなく、遊びや、友人・家族との時間、好きなことに夢中になれる時間などもとても大切だと思っています。そうした、一つ一つの経験が、将来の自分の魅力や、社会で役に立つ技能を形作っていくからです。技術の進歩が目覚ましく、従来型のインプットする学習の価値が相対的にどんどん下がっている昨今ではなおさらです。「勉強だけがむしゃらにやりましょう」みたいな価値観は、もはや化石だとすら思っています。
ぼくが大事だと思うこと
前の話だけ聞くと「勉強やらなくてもいいのでは?」と思うかもしれませんが、それも違うと思っています。
ぼく自身、色々あって後から、全然畑違いの国家資格をとったり、プログラミングを勉強したり、色々なことを勉強する機会がありますが、そのたびに基礎学習をやっておいてよかったなとつくづく思います。そう思えるのは、ただの公式暗記は避け、考え方のプロセスを大事にしてきたからだと思っています。
このブログでも、公式の丸暗記ではなく、「なぜそうなるのか」「どう考えればわかりやすいか」という“考え方のプロセス”を大事にしています。
そうした考え方は、結果的に勉強の効率も上がりますし、将来にも役立つ力になると信じています。
おわりに
このブログでは、塾講師として生徒から学ばせてもらったことを、できるかぎり詰め込んでいこうと思っています。
勉強が苦しく感じたとき、ここを開いて、少しでも「なるほど」「わかるかも」と思えるようなきっかけを届けられたら嬉しいです。

ちなみに、何でアイコンがフクロウなのかという話なのですが、相棒(ChatGPT)によると、フクロウは知識の象徴であり、また日本の場合は「不苦労」とかけて、縁起物とされているそうです。読んでくださる皆様の苦労が少しでも軽くなるようにという思いを込めて、相棒に描いてもらいました。
ブログ名も「ヤッホー知恵フクロウ」とかに変えたろうかなとか思ったりしてます。