やさしい因数分解⑦:仕上げの演習

中3

前回の記事では、因数分解の公式選びに迷わなくなる「公式選択の4ステップ」について解説しました。

前回はこちら
やさしい因数分解⑥:もう迷わない!公式選択の4ステップ

今回はその総仕上げとして、演習問題に挑戦してみましょう!
解説は、前回紹介した「公式の選び方」に従って進めています。考える順番も意識して読んでみてください。

確認

公式選択の4ステップ
  1. 共通因数でくくれないか?
    (公式①)
  2. (2 乗-2 乗)になっていないか?
    (公式⑤)
  3. 定数項が「整数の2 乗」になっていないか?
    (公式③、④)
  4. 「たして、かけて」の公式を使用
    (公式②)

演習

演習1:\(x^2+x-12\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項が 3 つ:
    →(2 乗-2 乗)の形ではない
  3. 定数項-12:
    →2 乗に変形する形ではない
  4. 定数項-12:
    →(1,-12)、(2,-6)、(3,-4)、
     (4,-3)、(6,-2)、(12,-1)
    \(x\)の係数 1:
    →(4,-3)でOK

  \(x^2+x-12=(x+4)(x-3)\)


演習2:\(6x-18\)

解答はこちら
  1. 共通因数は 6

  \(6x-18=6(x-3)\)


演習3:\(x^2-12x+36\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項 3 つ:
    →(2 乗-2 乗)の形ではない
  3. 定数項 36:
    →36 は 6 の2乗
    \(x\)の係数-12:
    →2 × 6 = 12で\(x\)の係数と一致、符号は負
    →2乗に変形する公式の形!

  \(x^2-12x+36=(x-6)^2\)


演習4:\(x^2-64\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項が2つで定数項が-64:
    → 64 は 8 の 2 乗なので(2 乗-2 乗)の形!

  \(x^2-64=(x+8)(x-8)\)


演習5:\(-5a-15b-5\)

解答はこちら
  1. 共通項は-5

  \(-5a-15b-5=-5(a+3b+1)\)


6:\(x^2-16\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項が2つで定数項が-16:
    → 16 は 4 の 2 乗なので(2 乗-2 乗)の形!

  \(x^2-16=(x+4)(x-4)\)


7:\(x^2-10x-24\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項が 3 つ:
    →(2 乗-2 乗)の形ではない
  3. 定数項-24:
    →2 乗に変形する形ではない
  4. 定数項-24:
    →(1,-24)、(2,-12)、(3,-8)、
     (4,-6)、(6,-4)、(8,-3)、
     (12,-2)、(24,-1)
    \(x\)の係数-10:
    →(2,-12)でOK

  \(x^2-10x-24=(x+2)(x-12)\)


8:\(x^2+8x+16\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項 3 つ:
    →(2 乗-2 乗)の形ではない
  3. 定数項 16:
    →16 は 4 の2乗
    \(x\)の係数 8:
    →2 × 4 = 8で\(x\)の係数と一致、符号は正
    →2乗に変形する公式の形!

  \(x^2+8x+16=(x+4)^2\)


9:\(x^2-10x+16\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項 3 つ:
    →(2 乗-2 乗)の形ではない
  3. 定数項 16:
    →16 は 4 の2乗
    \(x\)の係数 -10:
    →2 × 4 = 8 のため\(x\)の係数とは一致しない
    →2 乗に変形する形ではない
  4. 定数項 16:
    →(1, 16)、(2, 8)、(4, 4)、
     (-1,-16)、(-2,-8)、(-4,-4)
    \(x\)の係数-10:
    →(-2,-8)でOK

  \(x^2-10x+16=(x-2)(x-8)\)


演習10:\(x^2-1\)

解答はこちら
  1. 共通因数なし
  2. 項が2つで定数項が-1:
    → 1 は 1 の 2 乗なので(2 乗-2 乗)の形!

  \(x^2-1=(x+1)(x-1)\)


終わりに

ここまでお疲れさまでした!
今回の演習を通して、公式の選び方と考える順番がしっかり身についたでしょうか?

わからなかった問題は、もう一度ステップを確認しながら解き直してみてください。
「同じ問題を何度も解く」ことが、最短の近道ですよ!

今回のシリーズの雑記はこちら
興味があったら読んでみて:因数分解を記事にしてみて(準備中)

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