「因数分解の組み合わせ探し、なんとなくの『勘』に頼っていませんか?」
積が24、和が10という問題に直面したとき、「4と6」か「2と12」かで迷い、時間をロスしてしまうのは非常にもったいないことです。
テストという限られた時間の中で、直感だけに頼るのには限界があります。
数学には、直感に頼らずとも確実に正解へたどり着くための「論理的な手順」が存在します。
この記事では、大きな数字でも迷わずに、効率よく組み合わせを見つけるための計算戦略を解説します。
この解き方を習得して、テストでの得点力とスピードを同時に引き上げていきましょう。
和と積の公式について簡単におさらい

真ん中の数字の大小は、右端が小さいときは考えなくても大丈夫です。
右端が50を超えるようなときは、意識するとはやく解けるようになります。
演習問題で因数分解の和と積の公式をマスターしよう!

和と差の積の公式で因数分解できる数式だけを準備しています。
実際に手を動かして因数分解してみましょう!
演習1
\(x^2+8x+12\)を因数分解しなさい。
解説
- 数字の組み合わせを探す
- 右端の符号が「+」
⇒足して真ん中の数字(\(8\))になるペア - 真ん中の数字が「大きい」
⇒2つの数字は離れている - かけて\(12\)、足して\(8\)になる遠い数字は?
⇒\((2,6))\
- 右端の符号が「+」
- 符号の決定
真ん中が「\(+8\)」
⇒足して\(+8\)になる組み合わせにする。 - \((2,6)\)を使って\(+8\)を作るには?
⇒\((+2, +6)\)
よって
\(x^2+8x+12=(x+2)(x+6)\)

右端の数字が\(12\)程度だと、真ん中の数字の大小はあんまり考えなくても大丈夫かもしれません。
演習2
\(x^2-7x+12\)を因数分解しなさい。
解説
- 数字の組み合わせを探す
- 右端の符号が「+」
⇒足して真ん中の数字(\(7\))になるペア - 真ん中の数字が「小さい」
⇒2つの数字は近い - かけて\(12\)、足して\(7\)になる近い数字は?
⇒\((3,4))\
- 右端の符号が「+」
- 符号の決定
真ん中が「\(-7\)」
⇒足して\(-7\)になる組み合わせにする。 - \((3,4)\)を使って\(-7\)を作るには?
⇒\((-3, -4)\)
よって
\(x^2-7x+12=(x-3)(x-4)\)
演習3
\(x^2+2x-24\)を因数分解しなさい。
解説
- 数字の組み合わせを探す
- 右端の符号が「-」
⇒引いて真ん中の数字(\(2\))になるペア - 真ん中の数字が「小さい」
⇒2つの数字は近い - かけて\(24\)、引いて\(2\)になる近い数字は?
⇒\((4,6))\
- 右端の符号が「-」
- 符号の決定
真ん中が「\(-2\)」
⇒足して\(-2\)になる組み合わせにする。 - \((4,6)\)を使って\(-2\)を作るには?
⇒\((4, -6)\)
よって
\(x^2-2x-24=(x+4)(x-6)\)

真ん中の数字が小さいなあと思ったら、九九の範囲から試してみてください。
演習4
\(x^2+10x-24\)を因数分解しなさい。

実は、この数字の組み合わせは、結構間違えやすいです。
解説
- 数字の組み合わせを探す
- 右端の符号が「-」
⇒引いて真ん中の数字(\(10\))になるペア - 真ん中の数字が「大きい」
⇒2つの数字は遠い - かけて\(24\)、引いて\(10\)になる遠い数字は?
⇒\((2,12))\
- 右端の符号が「-」
- 符号の決定
真ん中が「\(+10\)」
⇒足して\(-2\)になる組み合わせにする。 - \((2,12)\)を使って\(+10\)を作るには?
⇒\((-2, +12)\)
よって
\(x^2+10x-24=(x-2)(x+12)\)

\(4 \times 6=24 \\ 4+6 = 10\)
なので、次の演習5のような問題と混同してしまいます。
次で、実際に見てみましょう。
演習5
\(x^2+10x+24\)を因数分解しなさい。
解説
- 数字の組み合わせを探す
- 右端が「+」
⇒足して真ん中の数字(\(10\))になるペア - 真ん中が「小さい」
⇒2つの数字は近い - かけて\(24\)、足して\(10\)になる近い数字は?
⇒\((4, 6))\
- 右端が「+」
- 符号の決定
真ん中が「\(+10\)」
⇒足して\(+10\)になる組み合わせにする。 - \((4, 6)\)を使って\(+10\)を作るには?
⇒\((+4, +6)\)
よって
\(x^2+10x+24=(x+4)(x+6)\)

人は、2つのことを同時にすると脳のパフォーマンスが落ちてしまいます。
- 数字を探す
- 符号を探す
という作業を分割することで、脳を効率よく使うことができるんです。
演習6
\(x^2+13x-48\)を因数分解しなさい。

真ん中の数字の大小を見れるようになっていると、右端の数がこれぐらいの大きさになったときの検討効率が全然違ってきます。
解説
- 数字の組み合わせを探す
- 右端が「-」
⇒引いて真ん中の数字(\(13\))になるペア - 真ん中が「大きい」
⇒2つの数字は遠い - かけて\(48\)、引いて\(13\)になる近い数字は?
⇒\((3, 16))\
- 右端が「-」
- 符号の決定
真ん中が「\(+13\)」
⇒足して\(+13\)になる組み合わせにする。 - \((3, 16)\)を使って\(+13\)を作るには?
⇒\((-3, +16)\)
よって
\(x^2+13x-48=(x-3)(x+16)\)
おわりに
お疲れ様でした。
今回お伝えした「数字の距離(遠い・近い)」を意識する方法は、慣れるまでは少し手間に感じるかもしれません。
しかし、一度この感覚を身につければ、数字が大きくなっても計算ミスを劇的に減らすことができます。
因数分解は、これから学習する「二次方程式」や「二次関数」において、すべての土台となるとても大事な基礎体力です。
ここで計算力を養っておくと、数学全体の成績向上に直結します。
ぜひ繰り返し練習して、無意識に使いこなせるレベルを目指してください。
応援しています!
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