「因数分解の組み合わせ探し、なんとなくの『勘』に頼っていませんか?」
積が24、和が10という問題に直面したとき、「4と6」か「2と12」かで迷い、時間をロスしてしまうのは非常にもったいないことです。
テストという限られた時間の中で、直感だけに頼るのには限界があります。
数学には、直感に頼らずとも確実に正解へたどり着くための「論理的な手順」が存在します。
この記事では、大きな数字でも迷わずに、効率よく組み合わせを見つけるための計算戦略を解説します。
この解き方を習得して、テストでの得点力とスピードを同時に引き上げていきましょう。
和と積の公式について簡単におさらい
\(x^2+○x+△\)
の形をしているときに使えるかもしれない公式です。
次の手順で使えるかどうか確認するのが基本です。
(式中の赤字部分に注目してください)
もちろん、この確認方法ですべての問題が解けます。
でも、△の数字が大きくなったときに、「かけて△になる組み合わせ」がの数が増えるので、どうしても問題を解くのに時間がかかってしまいます。
そのため、次のコツを意識できるようになると、問題を解く時間をかなり短縮することができるようになります。
具体的には、次のステップに沿って確認していきます。
- △の符号から、○の計算方法(足し算か引き算か)を確認する
- △の符号が「+」
⇒かけて△の数字、足して○の数字になる2つの自然数を探す - △の符号が「-」
⇒かけて△の数字、引いて○の数字になる2つの自然数を探す
- △の符号が「+」
- \(a,b\)の数字の組み合わせを決める
- △(符号込み)の値から、見つけた数字の符号の組み合わせを考える

「分けて考えようね」みたいなことは、いろんな単元の記事で形を変えて書いています。
何記事か読んでいただいた方だと、「また言ってるよこの人…」って思われるかもしれませんが、「自分が扱いやすいサイズまで考えを切り分けて整理する」っていうのが勉強の一番のコツです。
演習問題で因数分解の和と積の公式をマスターしよう!

和と差の積の公式で因数分解できる数式だけを準備しています。
実際に手を動かして因数分解してみましょう!
演習1
\(x^2+8x+12\)を因数分解しなさい。
解説
- 計算方法の確認
右端の符号が「+」
⇒かけて\(12\)、足して(\(8\))になる自然数のペアを考える - 数字の組み合わせを考える
かけて\(12\)になる自然数は
\((1,12),(2,6),(3,4)\)
このうち、足して8になるのは
⇒\((2,6))\ - 符号の決定
真ん中が「\(+8\)」
⇒足して\(+8\)になるためには、①で見つけた\(2、6\)のどちらも符号は正
⇒\((+2, +6)\)
よって
\(x^2+8x+12=(x+2)(x+6)\)
演習2
\(x^2-7x+12\)を因数分解しなさい。
解説
- 計算方法の確認
右端の符号が「+」
⇒かけて\(12\)、足して(\(7\))になる自然数のペアを考える - 数字の組み合わせを考える
かけて\(12\)になる自然数は
\((1,12),(2,6),(3,4)\)
このうち、足して7になるのは
⇒\((3,4))\ - 符号の決定
真ん中が「\(-7\)」
⇒\((3,4)\)を使って\(-7\)をつくるには、両方とも負
⇒\((-3,-4)\)
よって
\(x^2-7x+12=(x-3)(x-4)\)
演習3
\(x^2+2x-24\)を因数分解しなさい。
解説
- 計算方法の確認
右端の符号が「-」
⇒かけて\(24\)、引いて(\(2\))になる自然数のペアを考える - 数字の組み合わせを考える
かけて\(24\)になる自然数は
\((1,24),(2,12),(3,8),(4,6)\)
このうち、引いて2になるのは
⇒\((4,6))\ - 符号の決定
真ん中が「\(+2\)」
⇒\((4,6)\)を使って\(+2\)をつくるには、大きい方が正
⇒\((-4,+6)\)
よって
\(x^2+2x-24=(x-4)(x+6)\)
演習4
\(x^2+10x-24\)を因数分解しなさい。
解説
- 計算方法の確認
右端の符号が「-」
⇒かけて\(24\)、引いて(\(10\))になる自然数のペアを考える - 数字の組み合わせを考える
かけて\(24\)になる自然数は
\((1,24),(2,12),(3,8),(4,6)\)
このうち、引いて10になるのは
⇒\((2,12))\ - 符号の決定
真ん中が「\(+10\)」
⇒\((2,12)\)を使って\(+10\)をつくるには、大きい方が正
⇒\((-2, +12)\)
よって
\(x^2+10x-24=(x-2)(x+12)\)

\(4 \times 6=24 \\ 4+6 = 10\)
なので、次の演習5のような問題と混同してしまいます。
次で、実際に見てみましょう。
演習5
\(x^2+10x+24\)を因数分解しなさい。
解説
- 計算方法の確認
右端の符号が「+」
⇒かけて\(24\)、足して(\(10\))になる自然数のペアを考える - 数字の組み合わせを考える
かけて\(24\)になる自然数は
\((1,24),(2,12),(3,8),(4,6)\)
このうち、足して10になるのは
⇒\((4,6))\ - 符号の決定
真ん中が「\(+10\)」
⇒\((4,6)\)を使って\(+10\)をつくるには、両方が正
⇒\((+4,+6)\)
よって
\(x^2+10x+24=(x+4)(x+6)\)
演習6
\(x^2+13x-48\)を因数分解しなさい。
解説
- 計算方法の確認
右端の符号が「-」
⇒かけて\(48\)、引いて(\(13\))になる自然数のペアを考える - 数字の組み合わせを考える
かけて\(48\)になる自然数は
\((1,48),(2,24),(3,16),(4,12),(6,8)\)
このうち、引いて\13になるのは
⇒\((3,16))\ - 符号の決定
真ん中が「\(-13\)」
⇒\((3,16)\)を使って\(-13\)をつくるには、大きい方が負
⇒\((+3,-16)\)
よって
\(x^2+13x-48=(x-3)(x+16)\)
因数分解、和と積の公式の演習まとめ
和と積の公式についてのまとめです。

お疲れさまでした。
因数分解は、これから学習する「二次方程式」や「二次関数」において、すべての土台となるとても大事な基礎体力です。
ここで計算力を養っておくと、数学全体の成績向上に直結します。
ぜひ繰り返し練習して、無意識に使いこなせるレベルを目指してください。人は、2つのことを同時にすると脳のパフォーマンスが落ちてしまいます。
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理論をしっかり理解してから演習に戻ると、正答率がグンと上がりますよ。
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