「\(y=ax^2\)のグラフは、とりあえず対称って覚えておけば大丈夫でしょ?」
そんなこと思っていませんか?
でも、この覚え方だと、テストでかなりの確率で間違えます。
二次関数\(y=ax^2\)のグラフでは、色んな”対称”が出てきます。
そのため、ただの言葉として覚えていると、すぐに間違えてしまうからです。
そして、そういうところは、”みんながどのぐらい授業をわかっているか”が見えやすいため、よくテストに出ます。
特に、
- \(a\)の数字が同じで、符号が違うときの対称性
- グラフそのものの対称性
この2つをごちゃ混ぜにすると、一気に混乱します。
この記事では、この違いを、図をもとにシンプルに整理していきます。
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二次関数のグラフの仕上げとして、定期テストで減点されやすいポイントと、その根拠、描き方のコツについてまとめました。
減点される理由が根拠からわかれば、点数が取れるだけでなく、グラフに対しての理解度もぐっと上がります。
ぜひ、読んでみて、グラフを読む力をつけてください。
👉二次関数のグラフの書き方|減点を防ぐ5つのチェックリスト【中3数学】
2つの \(y=ax^2\) のグラフの特別な関係
まず、2つのグラフに対称性があるときのお話からです。
結論をまとめると、次のようになります。
ここから、\(a\)が\(1\)と\(-1\)である、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフを例に、詳しく見ていきます。
\(y=x^2\)のグラフと\(y=-x^2\)のグラフで考えてみよう
\(a\)の値は、符号で”グラフの向き”が、数字の大きさで”グラフの開き具合”が変わります。
そのため、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフは、形は同じだけれど、開く向きが逆になっているはずです。
実際に、\(y=x2\)と\(y=-x^2\)のグラフを描いてみます。

確かに、形が同じで向きが逆になっています。
だから、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフは、\(x\)軸で折るとぴったり重なる、つまり\(x\)軸に関して線対称であるとわかります。

また、”原点に関して点対称”とは、「\(x\)の符号も\(y\)の符号も逆にした点」が対応している関係です。
例:
点\((1,1)\)に対しては点\((-1,-1)\)が”原点に関して点対称”
たとえば、\(x=2\)のとき、\(y=x^2\)上の点は\((2,4)\)です。
そして、この点の原点に関して点対称な点は\((-2,-4)\)です。
では、\(y=-x^2\)で\(x=-2\)のときはどうでしょうか。
実際に計算すると、点は\((-2,-4)\)です。
つまり、”\(x=2\)のときの\(y=x^2\)上の点”の原点対称の点が、\(y=-x^2\)上にあるということです。
これは、\(x\)の値がいくつのときでも同じことが起こります。
つまり、\(y=x^2\)上のすべての点について、”原点に関して点対称な点”が、\(y=-x^2\)上にあるということです。
グラフは、式を満たす点のあつまりです。
だから、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフは、お互い原点に関して点対称な点が集まっているので、グラフ全体も原点に関して点対称になっているとうわけです。

ここが落とし穴!グラフ自体の対称性と区別しよう
二次関数の\(y=ax^2\)のグラフは、元々、\(y\)軸に関して線対称という性質を持っています。
そのため、塾講師をしていたころ、「軸に対して対称」「原点に対して対称」のように、言葉だけをふわっと覚えようとして、テストで混乱してしまう生徒をよく見かけました。
ここは、何と何を比較しているのかということと、図のイメージをセットで整理しておくことが大切です。
整理するとこうなる
- 1つのグラフのかたち
→\(y\)軸に関して線対称 - 数字が同じで、符号が違う2つのグラフ
→\(x\)軸に関して線対称
→原点に関して点対称
この「何と何を比べているのか」を意識して図をイメージできるようになっておくと、かなりスッキリしますし、テストでも間違えにくくなりますよ。

こんな問題が出ますよ
定期テストで聞かれやすいのは、こんな問題です。
【例題】
次の文章の①~⑤に当てはまる言葉を答えなさい。
\(y=x^2\)のグラフは、(①)軸に関して(②)対称である。
また、\(y=x^2\)のグラフと\(y=-x^2\)のグラフは(③)軸に関して(②)対称であり、(④)に関して(⑤)対称である。
【解答】
①\(y\)
②線
③\(x\)
④原点
⑤点
解説は上の説明を参考にしてください。
言葉だけで覚えようとしたり、「”とりあえず対称”のような覚え方では、かなりの確率で間違えますよ」といった意味はわかっていただけるのではないでしょうか。

言葉で聞かれるので、真面目な生徒ほどついつい言葉で考えたくなってしまいます。
でも、実は「グラフの形に関する問題」は、どのような出題のされ方でも、”言葉の理解”ではなく“グラフをイメージする力”がメインで問われています。
無理に言葉だけで覚えようとすると、勉強のピントがズレてしまいます。
そうすると、がんばりが成果につながりにくくなってしまいます。
おわりに
おつかれさまでした。
二次関数は、似た性質が多いため、「なんとなく」の理解で進むと混乱しやすい単元です。
今回のポイントはシンプルで、
- 1つのグラフの話なのか
- 2つのグラフの関係なのか
これを分けて、図のイメージとセットで考えること。
ここが整理できると、テストでも迷わなくなりますし、グラフをイメージする力もかなりつきます。
がんばってください。
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