中学生~高校生に向けてのやさしい関数ナビ、週1ぐらいで更新中

y=ax²のグラフの対称性:グラフの色んな”対称”を図で整理【中3数学】

中3の関数(二次関数)

「\(y=ax^2\)のグラフは、とりあえず対称って覚えておけば大丈夫でしょ?」
そんなこと思っていませんか?
でも、この覚え方だと、テストでかなりの確率で間違えます。

二次関数\(y=ax^2\)のグラフでは、色んな”対称”が出てきます。
そのため、ただの言葉として覚えていると、すぐに間違えてしまうからです。
そして、そういうところは、”みんながどのぐらい授業をわかっているか”が見えやすいため、よくテストに出ます。

特に、

  • \(a\)の数字が同じで、符号が違うときの対称性
  • グラフそのものの対称性

この2つをごちゃ混ぜにすると、一気に混乱します。

この記事では、この違いを、図をもとにシンプルに整理していきます。

この記事でわかること
  • \(y=ax^2\)のグラフに出てくる3種類の「対称」の意味
  • 1つのグラフの話と2つのグラフの話をごちゃ混ぜにしない整理の仕方

【関連記事】

  • 前回の記事を読まれる方はこちら
    二次関数のグラフの仕上げとして、定期テストで減点されやすいポイントと、その根拠、描き方のコツについてまとめました。
    減点される理由が根拠からわかれば、点数が取れるだけでなく、グラフに対しての理解度もぐっと上がります。
    ぜひ、読んでみて、グラフを読む力をつけてください。
    👉二次関数のグラフの書き方|減点を防ぐ5つのチェックリスト【中3数学】

2つの \(y=ax^2\) のグラフの特別な関係

まず、2つのグラフに対称性があるときのお話からです。
結論をまとめると、次のようになります。

\(y=ax^2\) において、

  • \(a\)の「数字」が同じ
  • \(a\)の「符号」が違う(+と-)

このとき、2つのグラフには次の関係があります。
(2つ同時に成り立ちます)

  • \(x\)軸に関して線対称
  • 原点に関して点対称

ここから、\(a\)が\(1\)と\(-1\)である、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフを例に、詳しく見ていきます。

\(y=x^2\)のグラフと\(y=-x^2\)のグラフで考えてみよう

\(a\)の値は、符号で”グラフの向き”が、数字の大きさで”グラフの開き具合”が変わります。
そのため、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフは、形は同じだけれど、開く向きが逆になっているはずです。

実際に、\(y=x2\)と\(y=-x^2\)のグラフを描いてみます。

確かに、形が同じで向きが逆になっています。

だから、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフは、\(x\)軸で折るとぴったり重なる、つまり\(x\)軸に関して線対称であるとわかります。

また、”原点に関して点対称”とは、「\(x\)の符号も\(y\)の符号も逆にした点」が対応している関係です。

例:
点\((1,1)\)に対しては点\((-1,-1)\)が”原点に関して点対称”

たとえば、\(x=2\)のとき、\(y=x^2\)上の点は\((2,4)\)です。
そして、この点の原点に関して点対称な点は\((-2,-4)\)です。

では、\(y=-x^2\)で\(x=-2\)のときはどうでしょうか。
実際に計算すると、点は\((-2,-4)\)です。
つまり、”\(x=2\)のときの\(y=x^2\)上の点”の原点対称の点が、\(y=-x^2\)上にあるということです。

これは、\(x\)の値がいくつのときでも同じことが起こります。
つまり、\(y=x^2\)上のすべての点について、”原点に関して点対称な点”が、\(y=-x^2\)上にあるということです。

グラフは、式を満たす点のあつまりです。

だから、\(y=x^2\)と\(y=-x^2\)のグラフは、お互い原点に関して点対称な点が集まっているので、グラフ全体も原点に関して点対称になっているとうわけです。

ここが落とし穴!グラフ自体の対称性と区別しよう

二次関数の\(y=ax^2\)のグラフは、元々、\(y\)軸に関して線対称という性質を持っています。

そのため、塾講師をしていたころ、「軸に対して対称」「原点に対して対称」のように、言葉だけをふわっと覚えようとして、テストで混乱してしまう生徒をよく見かけました。

ここは、何と何を比較しているのかということと、図のイメージをセットで整理しておくことが大切です。

整理するとこうなる

  • 1つのグラフのかたち
    →\(y\)軸に関して線対称
  • 数字が同じで、符号が違う2つのグラフ
    →\(x\)軸に関して線対称
    →原点に関して点対称

この「何と何を比べているのか」を意識して図をイメージできるようになっておくと、かなりスッキリしますし、テストでも間違えにくくなりますよ。

こんな問題が出ますよ

定期テストで聞かれやすいのは、こんな問題です。

【例題】
次の文章の①~⑤に当てはまる言葉を答えなさい。

\(y=x^2\)のグラフは、(①)軸に関して(②)対称である。
また、\(y=x^2\)のグラフと\(y=-x^2\)のグラフは(③)軸に関して(②)対称であり、(④)に関して(⑤)対称である。

【解答】

①\(y\)
②線
③\(x\)
④原点
⑤点

解説は上の説明を参考にしてください。
言葉だけで覚えようとしたり、「”とりあえず対称”のような覚え方では、かなりの確率で間違えますよ」といった意味はわかっていただけるのではないでしょうか。


言葉で聞かれるので、真面目な生徒ほどついつい言葉で考えたくなってしまいます。
でも、実は「グラフの形に関する問題」は、どのような出題のされ方でも、”言葉の理解”ではなく“グラフをイメージする力”がメインで問われています。
無理に言葉だけで覚えようとすると、勉強のピントがズレてしまいます。
そうすると、がんばりが成果につながりにくくなってしまいます。

おわりに

おつかれさまでした。

二次関数は、似た性質が多いため、「なんとなく」の理解で進むと混乱しやすい単元です。

今回のポイントはシンプルで、

  • 1つのグラフの話なのか
  • 2つのグラフの関係なのか

これを分けて、図のイメージとセットで考えること。

ここが整理できると、テストでも迷わなくなりますし、グラフをイメージする力もかなりつきます。
がんばってください。

← 一つ前のページに戻る

【関連記事】

  • 続きの解説記事を読まれる方はこちら
    一次関数でも出てきた、変化の割合についてまとめました。
    変化の割合の意味、一般的な求め方に加えて、\(y=ax^2\)の変化の割合を求めるときだけに使える裏技も紹介しています。
    変化の割合は、最初は少しハードルが高いですが、慣れると得点源にしやすい範囲です。
    ぜひ、読んでみて、変化の割合の考え方を身に付けてください。
    👉二次関数の変化の割合を3ステップで攻略!計算の裏技も解説【中3数学】

コメント