2つのグラフが交わる点を、交点と呼びます。
交点を求めるときは、グラフを連立させます。
この「交点⇒連立」の考え方は、関数の種類に関わらず常に同じです。
何となく、「交点の求め方は連立」とだけ覚えて終わってしまう人も多いところですが、根拠から理解できると、関数への理解がぐっと深まります。
この記事では、なぜグラフの式を連立させると交点を求められるのかの根拠について、グラフ、交点の意味、連立方程式の意味から解説していきます。
- 交点の意味
- 連立方程式の意味
- 交点を求めるときにグラフの式を連立させる理由
- 「交点⇒連立」の考え方はすべての関数に共通であること
グラフの交点ってどんな点?
- グラフの交点の図形的な意味
-
2つのグラフが交わる点
- グラフの交点の数式的な意味
-
2つのグラフの式を同時に満たす\(x,y\)の組み合わせ
グラフが交わる点のことを交点と呼びます。
この「交点」が数学的にどういう意味があるのかについて考えてみます。
関数のグラフとグラフ上の点の関係
関数のグラフは、関数の式を満たす点のあつまりで、グラフ上の点の座標を関数の式に代入しても等式は成り立つ
グラフの交点の意味を考える前に、まず関数のグラフの意味の確認です。
グラフは、関数の式を満たす\(x,y\)を座標平面に無数にとっていったものです。
たとえば、\(y=2x+1\)という関数であれば、
\(x=0,y=1\)、\(x=0.5,y=2\)、\(x=1,y=3\)、…
のように、無数に関数の式を満たす\(x,y\)があります。
これらの\(x,y\)の組み合わせを座標にとっていくと、点が無数に集まって線として描くことができます。
これがグラフです。
関数の式を満たす点を座標にとったもののあつまりがグラフなので、逆に、グラフ上の点は関数の式に代入しても等式は成立します。
グラフの交点の数式的な意味
2つのグラフの交点の座標は、その2つのグラフの式のどちらも満たす\(x,y\)の組み合わせ
グラフは関数の式を満たす点のあつまりで、グラフ上の点は、そのグラフのもとになっている関数の式を満たす\(x,y\)でした。
交点は2つのグラフが交わる点です。
だから、「交点はその2つのグラフ上の点である」と言えます
まとめると、交点は2つのグラフ上の点で、グラフ上の点は必ず関数の式を満たします。
そのため、交点の座標は2つのグラフの関数の式を同時に満たすということになるのです。
グラフの交点はどうやって求めたらいい?
グラフの交点を求めたいときは、グラフの式を連立させて解く
グラフの交点を求めたければ、グラフの式を連立させて連立方程式を解けば、その解が交点の座標にです。
\[y =2x+1…①\\y = -x-4…②\]
の交点であれば、①、②の連立方程式を考えて、①を②に代入すると
\[2x+1=-x-5\]
\[3x=-6\]
\[x=-2\]
これを①に代入して
\[y=-3\]
と求められるので、交点の座標は\((-2,-3)\)と計算することができます。

ここからは、なぜ交点を通るグラフの式を連立させて解くと交点の座標が求められるのか説明していきます。
なぜ連立方程式でグラフの交点を求められるの?
共通の\(x,y\)を解に持つ方程式を組み合わせて解を求めるのが連立方程式だから、関数の式を連立させて解くと交点の座標が求められる
先ほど確認した通り、交点を求めたければ、2つの関数の式を同時に満たす\(x,y\)を求めればよいです。
そして、そのための手段が連立方程式です。
連立方程式の意味を確認できれば、なぜ交点を求めるときにグラフの式を連立できるのかが見えてきます。
連立方程式の意味
加減法や、代入法の手順が少し複雑なので、学習が進むと連立方程式のそもそもの意味を覚えていない人が多いと思います。
加減法、代入法のどちらも、「2式が共通の\(x,y\)を持っている」という前提で進めています。
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x + y = 7 …①\\
x – y = 5…②
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
という連立方程式を解くとき、おそらくほとんどの人が①+②を計算して、\(y\)を消去すると思います。
ここで、考えてほしいのですが、もしこの①式と②式の\(x,y\)が同じ値じゃないとしたら、\(y\)は消えるでしょうか?\(x\)同士を足して\(2x\)としてもよいでしょうか?
もちろん、答えはノーです。
たとえば①式の\(y\)が\(0\)で、②式の\(y\)が\(2\)なら、2つを足したところで\(0\)にはなりません。
加減法は、\(x,y\)が2式で共通の値であるという前提で話を進めています。
だから、2式に共通な解が求められるのです。
代入法でも同じです。
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x + y = -2 …①\\
y = x-1…②
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
これも①式の\(y\)に、②式の\(y\)を代入しますが、同じじゃなければ代入なんかできません。
つまり、連立方程式は、2式を同時に満たす\(x,y\)を求めるために、2式の\(x,y\)は等しいとして計算を進めているのです。
グラフの交点の座標と連立方程式の関係
交点の座標は2つの関数を同時に満たす\(x,y\)のことで、2式を同時に満たす\(x,y\)を求めるための手段が連立方程式です。
だから、グラフの式を連立させて解くと、その解が交点の座標になっているのです。
どんな関数でも求め方は同じ!「交点⇒連立」はすべての関数に共通
「交点⇒連立」はすべての関数で共通の考え方
先ほどの説明は、すべて一次関数を例にしましたが、交点の座標の意味、連立方程式の意味は、一次関数以外の関数であっても変わりません。
また、中学校2年生の段階では、二元一次方程式の連立方程式しか扱っていませんが、学習が進むと、どんな方程式でも連立させて解く機会があります。
つまり、一次関数以外の関数でも、交点を求めたいときは連立させて解けばよいということになります。
たとえば、中学校3年生では
\[y = x^2…① \\ y = x+2…② \]
の交点を求める機会がありますが、これも連立させて解きます。
①を②に代入して
\[x^2=x+2 \]
\[ x^2-x-2=0\]
ここから二次方程式として解いて、交点を求めます。
(二次方程式の解き方も中学校3年生で習います)
根拠からしっかりわかって「交点⇒連立」と押さえておくと、すべての関数に役立つ知識にすることができるのです。
グラフの交点の意味と求め方のまとめ
この記事のまとめは次の通りです。
- グラフが交わる点を交点と呼ぶ
- 交点の座標は、交点を通るすべてのグラフの式を満たす\(x,y\)の組み合わせ
- 交点の座標を求めたいときは、交点を通るグラフの式を連立させる
- 連立方程式が2式に共通する\(x,y\)を求める計算方法である
- 「交点⇒連立」はすべての関数で共通の考え方

今回の記事はここまでです。
根拠からしっかり押さえると、交点の見え方も変わってくると思います。
どんな関数を学習していても、交点を求める機会は必ずあるので、しっかり自分のものにしてくださいね。


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