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【高校受験・数学】これで完璧!グラフ上の点・交点の求め方

高校受験の関数

「点A、どうやって求めたらいいの?」
こんな経験ないでしょうか?

高校受験の大問では、ほとんどと言っていいほど出題される関数の問題。
その途中で、必ずグラフ上の点を求める小問が出ます。

しかし、塾講師のころ、計算の手順が整理できていなくて、すっと解き方が出てこず、手が止まってしまう生徒もときどき見かけました。

この記事では、グラフ上の点の求め方について、くわしく解説していきます。

グラフ上の点の求め方の基本

グラフ上で、計算で求めることのできる点は、

  • グラフ上の点で\(x\)座標または\(y\)座標がわかっている点
  • グラフの交点

のどちらかです。

まず、「グラフ上の点で\(x\)座標または\(y\)座標がわかっている点」について見ていきましょう。

グラフは、「関数の式を満たす\(x\)、\(y\)の集まりである」ということを押さえておくと、説明もすっと入りやすいと思います。

関数の式を使って点を求める方法(xやyがわかっているとき)

グラフは、関数の式を満たす点の集まりです。
だから、

  • 関数の式に\(x\)座標を代入
    ⇒その点の\(y\)座標が計算で求まる
  • 関数の式に\(y\)座標を代入
    ⇒その点の\(x\)座標が計算で求まる

ということが言えます。
(次の図を参照)

グラフ上の点の求め方

一次関数のx軸上の点

気をつけたいのが、直線の\(x\)軸上の点です。

\(x\)軸は\(y=0\)と表されるため、一次関数の式に\(y=0\)を代入して計算すると求めることができます。
(次の図を参照)

一次関数とx軸上の点

ときどき\(x=0\)とする人がいるので注意してください。

交点の求め方

2つのグラフの交点を求めるときは、グラフの式を連立させてください。

グラフの交点は、2つのグラフが重なる点です。
言い換えると、2つの式を同時に満たす点のことです。

つまり、その交点の座標 \((x,y)\)は、どちらの式に代入しても同じ値になる組み合わせになります。

だから、交点は「2つの式を連立して解く」ことで求められるんです。
これには、関数の式の種類は関係なく、反比例、一次関数、二次関数、どんな関数であっても、連立させれば交点は求まります。

関数の式は「y=〇」の形になっているので、代入法で解くといいですよ。

例題で確認しよう

例題1(一次関数のグラフの点)

次の図の、\(a\)を求めなさい。

一次関数のグラフ上の点
解説

点Aは、\(y=2x-1\)のグラフ上の、\(x=2\)の点なので
\(y\)座標は、\(y=2x-1\)に\(x=2\)を代入すると求められる

\(y=2 \times 2-1=3\)

\(a\)は点Aの\(y\)座標なので

\(a=3\)


例題2(一次関数の\(x\)軸の点)

次の図の、点Aを求めなさい。

一次関数とx軸の交点
解説

点Aは\(x\)軸上の点だから、\(y\)座標は0
\(y=-x+2\)に\(y=0\)を代入すると
\(0=-x+2\)
\(x=2\)

よって求める座標は\(2,0\)


例題3(二次関数のグラフの点)

次の図の、\(a\)を求めなさい。
ただし、\(a<0\)とする。

2次関数のグラフ上の点
解説

点Aは、\(y=2x^2\)のグラフ上の、\(y=2\)の点なので
\(x\)座標は、\(y=2x^2\)に\(y=2\)を代入すると求められる

\(2=2x^2\)
\(x^2=1\)
\(x= \pm 1\)

\(a\)は点Aの\(x\)座標で、\(a<0\)なので

\(a=-1\)


例題4(一次関数どうしの交点)

次の図の、点Pを求めなさい。

一次関数のグラフ同士の交点
解説

\(y=2x+1\)と\(y=-x-2\)の交点
\(y=2x+1\)と\(y=-x-2\)を連立

\(y=2x+1\)…①
\(y=-x-2\)…②

①を②に代入して

\(2x+1=-x-2\)
\(3x=-3\)
\(x=-1\)

①に\(x=-1\)を代入して
\(y=-1\)

よって点P(-1,-1)


例題5(一次関数と二次関数の交点)

次の図の、点P、Qを求めなさい。

一次関数と二次関数のグラフの交点
解説

\(y=x^2\)と\(y=-x+2\)の交点
\(y=x^2\)と\(y=-x+2\)を連立

\(y=x^2\)…①
\(y=-x+2\)…②

①を②に代入して

\(x^2=-x+2\)
\(x^2+x-2=0\)

因数分解して

\((x+2)(x-1)=0\)
\(x=-2,1\)

それぞれ①に代入して

\(x=-2\)のとき\(y=4\)
\(x=1\)のとき\(y=1\)

よってP(-2, 4)、Q( 1, 1)

おわりに

点を求める問題は

  • グラフ上の点で\(x\)、\(y\)のどちらかがわかっている
    ⇒グラフの式に代入
  • 2つのグラフの交点
    ⇒グラフの式を連立

のどちらかです。

小問としての出題はもちろん、難しい問題を解くときにも必要になる操作です。
ここができるようになると、得点もアップしますし、関数の難しい問題の見え方も変わってきます。
がんばってください。

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