「\(x\)や\(y\)を求めるだけの問題なら簡単!」と思っていても、いざ計算してみるとミスが出やすいのがこの分野。
でも、ポイントを押さえて練習すれば、パターンはすぐにつかめます。
今回は、一次関数の式から\(x\)や\(y\)を求める問題を通して、考え方の整理と計算の正確さを身につけましょう。
x、yの計算のポイント
\(x\)、\(y\)の計算方法は、それぞれ次の通りです
この2つを使って、\(x\)、\(y\)を計算していきます。
一次関数の式からx,yを計算する問題の演習
一次関数の式から値を求める問題
まずは、式に数を代入して値を求める問題です。
たとえば、\(y=2x+3\)のとき、\(x=2\)の\(y\)の値はいくつになるでしょうか?
このタイプは「代入して計算する」という手順を身につけるのがポイントです。
演習1
一次関数\(y=-3x+1\)について、それぞれ次の値を求めなさい。
問1:
\(x=2\)のときの\(y\)の値
問2:
\(y=7\)のときの\(x\)の値
解説
問1:
一次関数の式に\(x\)を代入して\(y\)を求める。
与えられた式に\(x=2\)を代入すると
\(y=-3 \times 2 +1 \\ y = -5\)
問2:
一次関数の式に\(y\)を代入して\(x\)を求める。
与えられた式に\(y=7\)を代入すると
\(7=-3x+1 \\ 3x = -6 \\ x = -2\)

特に\(y\)の値を求めるときは移項するので、符号間違いに気をつけてください。
演習2
一次関数\(\displaystyle y=\frac{1}{3}x-2\)について、それぞれ次の値を求めなさい。
問1:
\(x=-1\)のときの\(y\)の値
問2:
\(y=1\)のときの\(x\)の値
解説
問1:
一次関数の式に\(x\)を代入して\(y\)を求める。
与えられた式に\(x=-1\)を代入すると
\(\displaystyle y=\frac{1}{3} \times (-1) -2 \\ \displaystyle y= -\frac{1}{3} -\frac{6}{3} \\ \displaystyle y = -\frac{7}{3} \)
問2:
一次関数の式に\(y\)を代入して\(x\)を求める。
与えられた式に\(y=1\)を代入すると
\(\displaystyle 1=\frac{1}{3}x-2 \\ \displaystyle \frac{1}{3}x=3 \\ \text{両辺に3をかけて} \\ x = 9 \)

問2のような計算では、両辺を3で割って、答えを1とするミスをときどき見かけます。
\(x\)の係数が1になるように両辺に数字をかけてください。
グラフ上の点を関数の式から求める問題
次に、グラフ上の点を求める問題です。
たとえば、\(y=2x+3\)のグラフ上で、\(x座標が2\)のときの\(y座標\)の値はいくつになるでしょうか?
式とグラフを結びつけることで、関数の理解がより深まります。
演習3
次の図を見て、それぞれ次の値を求めなさい。
問1:
点Aの\(y\)座標
問2:
点Bの\(x\)の座標

解説
関数のグラフは、グラフの式を満たす点の集まりです。
そのため、グラフ上の点を関数の式に代入しても、式は成り立ちます。
問1:
一次関数の式に\(x\)を代入して\(y\)を求める。
与えられた式に\(x=2\)を代入すると
\(y=2 +2 \\ y = 4\)
問2:
一次関数の式に\(y\)を代入して\(x\)を求める。
与えられた式に\(y=7\)を代入すると
\(-1=x+2 \\ -x = 3 \\ x = -3\)

「関数のグラフは関数の式を満たす点の集まり」ということについて詳しく知りたい場合は次の記事をお読みください。
👉関数のグラフとは?意味と仕組みをやさしく解説
演習4
次の図を見て、それぞれ次の値を求めなさい。
問1:
\(a\)の値
問2:
\(b\)の値

解説
出題の仕方が変わっても、求め方は同じです。
グラフ上の点を考えるときは、関数の式に代入するとうまくいきます。
問1、問2のどちらも、一次関数の式に\(x\)、\(y\)を代入して方程式を解きます。
問1:
与えられた式に\(x=1\)、\(y=a\)を代入すると
\(\displaystyle a=-\frac{1}{3} \times 1 +3 \\ \displaystyle y = -\frac{1}{3}+\frac{9}{3} \\ \displaystyle y = \frac{8}{3}\)
問2:
与えられた式に\(x=b\)、\(y=4\)を代入すると
\(\displaystyle 4=-\frac{1}{3} \times b +3 \\ \displaystyle \frac{1}{3}b =3-4 \\ \displaystyle \frac{1}{3}b = -1\\ b=-3 \)

「関数のグラフは関数の式を満たす点の集まり」ということについて詳しく知りたい場合は次の記事をお読みください。
👉関数のグラフとは?意味と仕組みをやさしく解説
おわりに
今回の記事は、関数の式から\(x\)、\(y\)の値を計算する問題の演習記事でした。
関数の式から\(x\)、\(y\)の値を計算したいときは、与えられた値を関数の式に代入すると求められます。
関数の式と\(x\)または\(y\)の値がわかっている問題、グラフ上の点として聞かれる問題など、聞かれ方は様々ですが、解き方は同じです。
この範囲は、いろいろな問題の基礎になります。
繰り返し演習すれば、必ず解けるようになります。
がんばってください。
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