「変域を求めるときグラフを使うのはわかったけど、どこまで正確に描けばいいの?」
二次関数の変域、最初は端を代入して終わり、になりがちです。
でもそれだと、少しひねられると途端に対応できなくなる。
だからグラフを描いて考えることが大切——とはよく言われます。
問題は「どう描くか」です。
塾講師をしていたころ、「グラフを描け」と言うと、「どう描けばいいかわからない」という声が必ず返ってきました。
この記事では、変域の問題で手描きグラフをどこまで描けばいいかを、具体例を使って説明します。
思っているよりずっとシンプルですよ。
- グラフを使った変域の解き方の流れ
- 変域を考えるときに必要なグラフの条件
- 変域を考えるグラフは、条件さえ満たせばラフでも大丈夫なこと
\(y\)の変域を考えるときの二次関数\(y=ax^2\)のグラフの役割
【グラフを使った変域の解答の流れ】
- グラフを使って、\(y\)が最大・最小になるときの\(x\)を見つける
- \(y=ax^2\)に代入して、最大・最小の\(y\)を計算する
【グラフを描く目的】
\(y\)が最大・最小になるときの\(x\)を見つける
グラフを使った変域の問題では、グラフで最大・最小になる\(x\)を探して、式に代入して求めます
そのため、グラフを描く目的は「最大・最小をとるときの\(x\)を見つけること」だけです。
\(y\)の値はグラフには頼らず、式に代入して求めるので、それほど大事ではありません。
グラフで最大・最小になるときの\(x\)を見つける
⇒式に代入して\(y\)を求める
この流れを押さえておくと、グラフで正確に描くもの、気にしなくても大丈夫なものが見えてきます。
二次関数\(y=ax^2\)の変域のグラフでの外せない3つのポイント
【変域の問題の手描きグラフのポイント3つ】
- 上に開くか、下に開くか
- 左右対称に描く
- \(x\)の範囲の「位置関係」を正しくとる
大事なのは、この3つです。
この3つさえ押さえていれば、\(x\)がいくつのときに\(y\)が最大・最小になるかがわかるので、全体としてラフでも大丈夫です。
実際、ぼくが描くとしたらこれぐらいですっていう図です。

雑だなあと思いましたか?
でも、この程度で最大・最小になる\(x\)の位置はちゃんとわかります。

ちなみに、人に見せる気がないならこれよりもっと雑で、
軸2本(矢印も描かない)と曲線1本の計3本の線しか描きません。
それでも、ポイントさえ外さなければ問題なくわかります。
それでは、それぞれ見ていきたいと思います。
グラフを描く前に、まず\(x,y\)軸と原点を取ってください。
定規はいりません。
そこそこ真っすぐなら大丈夫です。
上に開くか、下に開くか
・\(a > 0\)→ 上に開く
(∪の形。「下凸」ともいう)
・\(a < 0\)→ 下に開く
(∩の形。「上凸」ともいう)
ここを間違えると、最大と最小が逆になります。
ここは大事なポイントです。


左右対称に描く
\(y=ax^2\)のグラフは、必ず\(y\)軸を中心に左右対称です。
ここであまりにも左右非対称だと、最大・最小をとる\(x\)の読み取り結果がずれてしまいます。
もしうまく描けないようなら、\(x= \pm 1\)の点など、適当に左右対称な点をとってください。
そうすると、全体として大きく左右非対称になることはありません。





(\displaystyle y= \frac{1}{3}x^2)のような分数が係数の式のときは、(x= \pm 3)のような値((y=3)と整数になるので)を先にとっておくとよいです。
\(x\)の範囲の「位置関係」を正しくとる
例えば、\(x\)が「\(-2≦x≦3\)」なら
・-2は0より左
・3は0より右
・0からの距離は、3の方が遠い
という関係を正しく描くことが大切です。
この「距離感」がずれると、最大・最小になる\(x\)を読み間違えてしまいます。
ここをうまく描くコツは、1の目盛りを決めておくことです。
1の場所はどこに書いても大丈夫です。
これを基準に、負の方向にだいたい2倍のところに2、正の方向にだいたい3倍のところに3をとれば、大きく距離感を間違えることはありません。





\(x\)の変域が、\(-\frac{1}{2}≦x≦ \frac{1}{3}\)のように1よりも小さいときは、1の目盛りを小さいところに取ると、大小関係がわからなくなります。
思い切って、軸の半分ぐらいのところに1をとるようにすると、大小関係がよく見えます。
例題で手描きグラフを使って\(y=ax^2\)を求めてみよう
例題
\(y = 2x^2\)のとき、\(-2≦x≦3\) の変域を求めなさい
まずグラフを描きます。
グラフ自体は、次のステップで描くといいです。
- グラフ全体を点線で描く
(全体の形を確認するため) - \(x\)の範囲の端の点(\(x=-2、x=3\))をグラフ上にとる
- その範囲の部分だけ太くする
- その部分の「一番上と下」になるときの\(x\)の値を読む


・一番低い → x=0
・一番高い → x=3(※3の方が遠い)
とわかります。
\(x\)がわかれば、あとは\(y\)を計算するだけです。
\(x=0→y=2 \times 0^2 = 0\)
\(x=3→y=2 \times 3^2 = 18\)
よって、\(0≦y≦18\)と求めることができます。
変域の問題を解くときにグラフを描くときのポイント
手描きでグラフを描くときのポイントは次の通りです。。
- グラフの目的は「最大・最小の\(x\)を見つけること」
- 最大・最小を考えるときのグラフは次の3つのポイントを押さえる
- ① 上凸・下凸
- ② 左右対称
- ③ 範囲の距離感
- グラフから最大・最小になる\(x\)を見つけたら\(y\)は式で計算する



今回の記事はここまでです。
最初は、どうしても「グラフをきれいに描こう」と思ってしまいます。
でも、実際は、「考えるための条件がそろったグラフ」であれば十分んで、あとはラフでも大丈夫です。
解き方、グラフの描き方もわかったら、次はどんなパターンの問題が出るのかに慣れてみましょう。
どんな問題でも、グラフを描くだけでちゃんと解けることがわかって、自信につながりますよ。
👉二次関数の変域の完全攻略!4ステップで解くコツの実践【中3数学】


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