この記事は、二次関数をひと通り勉強したけれど
「なんとなくわかった気がするけど、もう少し整理したい」
という人向けのまとめ記事です。
式の使い方・グラフの特徴・変化の割合・変域・交点の求め方まで、中3で習う\(y=ax^2\) の範囲をひととおりカバーしています。
「ここだけ怪しいな」という項目から読んでもらってもOKです。
各トピックの詳しい解説や例題は、それぞれのリンク先の記事でまとめています。
- \(y\)が\(x\)の2乗に比例する関数とは何か
- \(y=ax^2\)での\(x,y\)の求め方
- \(y=ax^2\)の式の求め方
- \(y=ax^2\)のグラフの読み方とグラフの対称性
- \(y=ax^2\)のグラフの描き方とよくあるミス
- 変化の割合の計算方法
- グラフを使った変域の考え方
- \(y=ax^2\)のグラフと直線のグラフの交点の求め方
\(y\)が\(x\)の2乗に比例する関数とは
\(y\)が\(x\)の2乗に比例する
⇒\(x\)が\(2\)倍、\(3\)倍、…\(m\)倍になると、\(y\)の値が\(2^2\)倍、\(3^2\)倍、…\(m^2\)倍になる
⇒関数の式:\(y=ax^2\)
関数とは、\(x\)を1つ決めると\(y\)が1つに決まるときの、決まり方のルールのことです。
「関数」のうち、\(x\)が\(2\)倍、\(3\)倍、…\(m\)倍になると、\(y\)の値が\(2^2\)倍、\(3^2\)倍、…\(m^2\)倍になる関数を、「\(y\)が\(x\)の2乗に比例する関数」と呼びます。
この関数の一般形は
\[y=ax^2\]
と表されます。
「速さが2倍になると、ブレーキをかけてから止まるまでの距離は4倍になる」という話を聞いたことはありませんか?
これが\(y=ax^2\) の関係です。
速さが2倍・3倍になると、制動距離(止まるまでの距離)は4倍・9倍になります。
実は、\(y=ax^2\)の関係は、日常生活の色んなところにあるんです。
一次関数と二次関数の違いと学習のポイント
一次関数\((y=ax+b)\)と、二次関数\((y=ax^2)\)は別のもの
混同してしまう人が多いのですが、一次関数と二次関数は別のものです。
どちらも「関数」という点では同じですが、性質は全然違います。
「関数の式の使い方」や「変化の割合の求め方」など共通する操作はありますが、それはあくまで同じ関数というくくりの話です。
クラスが同じで、同じ教室で、同じ授業を受けるからといって、クラスメートとあなたが同一人物じゃないのと同じです。
「関数として」の性質や操作は同じですが、それぞれの性質が違ってくるのです。
二次関数を学ぶときは、何が関数として共通で、何が二次関数独自なのかを区別しながら進めるのがおすすめです。
二次関数の概要についてはこちらの記事で解説しています。
👉二次関数とは?一次関数との「a」の違いを徹底解説【中3数学】
\(y=ax^2\)の式と\(x,y\)の関係
【\(x,y\)と関数の式の求め方】
- \(x,y\)の求め方
-
- \(y\)を求めたい
⇒\(y=ax^2\)の式に\(y\)を代入 - \(x\)を求めたい
⇒\(y=ax^2\)の式に\(x\)を代入
- \(y\)を求めたい
- \(y=ax^2\)の式の求め方
-
- 求める式を\(y=ax^2\)とおく
- 与えられた\(x,y\)を代入
\(x,y\)の求め方
\(x,y\)の値を求めたければ、関数の式に\(xまたはy\)のわかっている方を関数の式に代入すると、もう片方の値がわかります。
二次関数として注意することは、\(y\)の値がわかっていて\(x\)を求めるときに、代入した結果が2次方程式になることです。
正の答えしか書かずに減点されるミスをよく見かけるので、注意してください。
\(y=ax^2\)の式の求め方
どんな関数でも、関数の式を求めたいときは、
- 関数の一般形でおく
- 与えられた\(x,y\)を代入する
というのが基本の手順です。
「関数の式の決定」は、一次関数では出題バリエーションが豊富でしたが、\(y=ax^2\)の式ではバリエーションがほとんどないので、基本通りに取り組めば大丈夫です。
「\(x,y\)の求め方・式の求め方」についてはこちらの記事で解説しています。
具体例付きで、計算の注意点や、ミスをなくすための工夫までをまとめたので、基礎固めをしたい方はぜひ読んでみてください。
👉二次関数、ポイントは式への代入!x,yの計算と式の決定【中3数学】
二次関数\(y=ax^2\)のグラフ
【二次関数\(y=ax^2\)のグラフの概略】
- \(y=ax^2\)のグラフの特徴
-
- グラフは上か下に開いた曲線
- \(a>0\)のとき
上に開いた曲線(下に凸ともいう) - \(a<0\)のとき
下に開いた曲線(上に凸ともいう)
- \(a>0\)のとき
- グラフは「放物線」とも呼ばれる
- グラフの出っ張った点を頂点、頂点を通る\(x\)軸に垂直な直線を軸という
⇒\(y=ax^2\)では原点が頂点、\(y\)軸が軸 - グラフは\(y\)軸に関して線対称
- グラフは上か下に開いた曲線
- \(y=ax^2\)のグラフの描き方
-
- \(x,y\)座標が整数の点をとる
- とった点を通るように滑らかに曲線をつなぐ
- 2つの\(y=ax^2\)のグラフの対称性
-
\(a\)の絶対値が同じで、符号が違う2つのグラフは次の関係にある
- \(x\)軸に関して線対称
- 原点に関して点対称
グラフは、二次関数でもメイントピックの1つです。
グラフの読み描きがしっかりできると、関数の見通しがかなりよくなるので、特に力を入れて取り組んでほしいところです。
\(y=ax^2\)のグラフの特徴
一次関数は、\(x\)の増加に対して一定の割合で\(y\)が増えていくため、グラフは直線でした。
しかし、二次関数は、\(x\)が増加していくと、\(x\)が1増えたときの\(y\)の増加量がどんどん大きくなっていくため、グラフは曲線になります。
形は上または下に開いた形で、物を投げたときの軌道と同じなため、放物線とも呼びます。
\(y=ax^2\)のグラフでは、原点がちょうど出っ張った形になりますが、ここを頂点と呼び、\(y\)軸のことを軸と呼びます。
グラフは、\(y\)軸に関して線対称になっており、\(y\)軸で半分に折るとぴたっと重なります。
二次関数のグラフの特徴はこちらの記事でまとめました。
なぜ、曲線になるのか、グラフの本質から解説しています。
👉二次関数のグラフがわかる!放物線の特徴と「凸」の見分け方を解説【中3数学】
二次関数のグラフの形を決めているのは、\(y=ax^2\)の\(a\)の部分です。
\(a\)の値によって、グラフがどう変わるのかについてまとめました。
グラフへの理解が深まるので、ぜひ読んでみてください。
👉二次関数のグラフの形はaで決まる!開き方と向きの違いを例題で解説【中3数学】
\(y=ax^2\)のグラフの描き方
二次関数\(y = ax^2\) のグラフは、\(x\) と\(y\) が整数になる点をいくつかとり、それを滑らかにつないで描きます。
一次関数のグラフの描き方を思い出すと、少し意外に感じるかもしれません。
二次関数は曲線なので、直線である一次関数のように「手順を決めてスマートに描く」ということができないのです。
一次関数では「正確なグラフを描く」という感覚で取り組めますが、同じ感覚で二次関数のグラフに向かうと、どこかすっきりしない感じが残ってしまいます。
二次関数のグラフを描くときは、「間違いとは言えないグラフを描く」 という意識を持っておくのがおすすめです。
二次関数の描き方についての記事です。
基本の描き方や、うまく描けるコツについてまとめたので、これからグラフを学習するという方はぜひ読んでみてください。
👉二次関数のグラフの描き方|5分で克服!きれいに描く2ステップとコツ【中3数学】
「減点されたけど、理由がよくわからない…」
となりがちなのが、二次関数のグラフの作図です。
よくある間違いと、減点される理由についての記事です。
間違ったグラフが、数学的に相手にどう伝わるのかまでをまとめました。
👉二次関数のグラフの描き方|減点されないコツ5選【中3数学】
2つの\(y=ax^2\)のグラフの対称性
グラフを見るとすぐにわかるのですが、\(a\)の絶対値が同じで、符号が違う2つのグラフは、\(x\)軸に関して線対称、原点に関して点対称です。
また、もともと1つの\(y=ax^2\)のグラフ自体が、\(y\)軸に関して線対称です。
図ではなく、言葉だけで覚えようとするとどうしてもごちゃまぜになってしまいます。
そのためか、定期テストでもよく出るところです。
図とセットでしっかり整理しておくのがおすすめです。
グラフの対称性についてまとめました。
👉y=ax²のグラフの対称性:グラフの色んな”対称”を図で整理【中3数学】
\(y=ax^2\)の変化の割合を求める基本手順と裏技
【変化の割合の求め方】
- 基本の求め方
-
- 与えられた\(x\)に対応する\(y\)を求める
- \(x\),\(y\)の増加量を計算する
- 変化の割合の定義を使って計算する
- 裏技
-
\(y=ax^2\)における、\(x\)の値が\(p\)から\(q\)に増加するときの変化の割合の値は
\(a(p+q)\)
と表せる。
一次関数\((y=ax+b)\)では、\(a\)の値が変化の割合と一致していて一定でした。
しかし、二次関数\((y=ax^2)\)では、\(a\)の値と一致しているわけではなく、値もそのときどきで変わってしまいます。
そのため、変化の割合を求めたければ条件から計算しなければなりません。
変化の割合を求める基本問題は、
\(y=2x^2\)の\(x\)の値が\(-1\)から\(2\)まで変化するときの変化の割合を求めなさい
のような形で出ることがほとんどです。
変化の割合の基本の求め方
変化の割合の定義は
\[ \text{変化の割合}= \frac{\text{yの増加量}}{ \text{xの増加量}}\]
と表せます。
そのため、計算には\(x\),\(y\)の増加量が必要です。
\(x\)は値が与えられているため増加量を計算できますが、\(y\)は値がないため、関数の式と\(x\)の値から求める必要があります。
そのため、\(y\)を計算、増加量の計算、変化の割合の計算という順序で計算を進めていきます。
また、増加量計算の部分で符号ミスが多いです。
個人的には、そのミスを防ぐために表をつかうことをおすすめしています。
ここまでの解き方は、変化の割合の定義に従って進めているので、一次関数、二次関数、反比例など、関数が変わっても変わらずに使える解き方です。
\(y=ax^2\)のときの変化の割合を求める裏技
これは\(y=ax^2\)のときにだけ使える解き方です。
\(y=ax^2\)における、\(x\)の値が\(p\)から\(q\)に増加するときの変化の割合の値は\(a(p+q)\)と表せます。
上の定義に従った解き方で、文字\(p,q\)を使って計算すると、この結果が得られます。
ただし、この式は\(y=ax^2\)専用なので、入試では基本の手順も使えるようにしておく必要があります。
定期テストでの時短・検算用として活用するのがおすすめです。
二次関数の変化の割合についてまとめました。
表を使った計算方法や、裏技的な計算公式の導出や使い方までをまとめています。
👉二次関数の変化の割合を3ステップで攻略!計算の裏技も解説【中3数学】
「そもそも変化の割合って何?」
という方向けにまとめた記事です。
定義や、どういう感覚で取り扱ったらよいかについてまとめました。
👉変化の割合とは?りんごの例で納得!「1あたり」の考え方と公式の意味【関数の基本】
「変化の割合の求め方がいまいちピンとこない」
という人がときどきいますが、考える順序を整理できていないことが大きな原因だったりします。
変化の割合を求めるときの考える順序については、次の記事で詳しく解説しています。
👉変化の割合が解けない人へ|逆算思考で考え方を整理【中2数学】
\(y=ax^2\)の変域の求め方
二次関数\((y=ax^2)\)の変域はグラフを描いて考える
中3で習う二次関数の中でもかなり重要な範囲です。
変域は、関数のうちの「この区間で考えてくださいね」という範囲のことです。
\(x\)の変域が\(-1≦x≦3\)のときの\(y\)の変域を求めなさい
のような「\(x\)の変域がわかっていて、そのときの\(y\)の変域を考える」という問題がほとんどです。
一次関数でも変域は出てきましたが、一次関数はずっと増加するか、減少するかだけだったので、\(x\)の変域の端を代入して\(y\)を出して、不等号で帳尻を合わせればそれで解けてしまいます。
しかし、二次関数は増加から減少、または減少から増加に変わってしまうので、単純に代入をして不等号で帳尻を合わせるだけでは不正解になってしまうことがあります。
そのため、グラフから視覚的に変域をとらえられるようになる必要があります。
具体的には、次の手順で求められます。
- グラフを描く
- \(x\)の変域を書き入れる
- グラフがその範囲内での一番上と下になるときの\(x\)座標を読み取る
- 関数の式に3.で読み取った\(x\)を代入して計算する
また、高校1年生では二次関数がさらに発展した形で出てきますが、そのときはグラフから視覚的に変域をとらえられることはできて当たり前として進んでいきます。
実際、中3の二次関数\((y=ax^2)\)だと、パターン暗記でも済ませられるのですが、先々のことまで考えるとかなり遠回りになってしまいます。

高1の二次関数が数学の最初の離脱ポイントになりがちです
中3のときに二次関数のグラフを読めて、使えるようにしておくと、最初の山場での苦労がかなり少なくなります
二次関数\((y=ax^2)\)の変域の基本的な求め方についてまとめました。
どうやってグラフを使うのか、図解付きで解説しています。
👉二次関数の変域|0をまたぐパターンで間違えない「4ステップ」の解き方【中3数学】
グラフを使って変域を考え出すと、出くわす問題が「どの程度正確にグラフを描けばよいのか」ということ。
この記事では、実際の手描き写真をもとに、変域を考える上で外してはいけない条件と、どの程度までラフでも問題ないかについてまとめています。
👉二次関数 y=ax² の変域|手描きグラフの書き方と外せない3つのポイント【中3数学】
「グラフを使っての変域の求め方はわかったけど、いまいち自信が持てない」
という方向けの記事です。
グラフの形状と\(x\)の変域とで分けられる全6パターンの例題を、グラフを使って解いていきます。
👉二次関数の変域の完全攻略!4ステップで解くコツの実践【中3数学】
変域を求める問題で、特にミスしやすいのが、\(x\)の変域の端が分数の問題。
なぜ間違えやすいか、どこに気をつければミスを減らせるかについてまとめたので、最後の仕上げに読んでみてください。
👉二次関数y=ax²の変域|分数になるとミスが増える理由と対策【中3数学】
\(y=ax^2\)のグラフと直線のグラフの交点の求め方
2つのグラフの交点を求めるときは、その式を連立させる
これも関数全般に共通する考え方です。
グラフとは、ある関数の式を満たす点の集まりです。
2つのグラフがあるとき、それぞれが無数の点の集まりになっていて、交点とはその中で両方に共通する点のことを指します。
交点とは、それらの無数の点のうち、お互いに共通する点のことです。
つまり、\(x\)座標、\(y\)座標が等しいということです。
共通する点ということは、その\(x\)座標・\(y\)座標が2つの式をどちらも満たしている、ということです。
それならば、2つの式を連立して\(x・y\)を求めれば、それがそのまま交点の座標になります。
二次関数の場合、連立した結果が二次方程式になるので計算はやや面倒ですが、「交点→連立」という考え方の流れは同じです。



今回の記事はここまでです。
わからないところがあれば、各リンク先の記事で例題を確認しながら、少しずつ埋めていってください。


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