「池の外周を2人で周るって、どうやって等式にすればよかったっけ?」
そんなこと思ったことないですか?
池の外周をまわる速さの文章題は、中1の方程式の単元でも特に苦手意識を持たれやすい分野です。
しかし、ポイントを押さえれば決して難しくありません。
今回は「池の外周をまわる」タイプの文章題を、図解を交えながら一歩ずつ丁寧に解説します。
- 池の外周をまわる速さの文章題の解き方の手順
- 「反対方向にまわる」「同じ方向にまわる」場合の式の立て方の違い
- 2人の進んだきょりと池の外周の関係を図でイメージする方法
- 例題を通した立式から計算までの一連の流れ
- 外周の問題に対応するための練習のコツ

すでに速さの文章題の基本的な立式の流れに不安がある方は、先に基礎編の記事をご覧いただくとより理解が深まります。
👉方程式、速さの文章題①|ステップ分割と「何についての式か」で考える立式のコツ【中1数学】
池の外周をまわる問題の例題
例題1
池の周囲に1周450mの道路がある。
次のそれぞれの場合で、Bが毎分60mの速さで進むときの、Aの速さを求めなさい。
(1)AとBの2人が、この道路上の同じ地点を同時に出発して、互いに反対方向に歩いて3分で出会う。
(2)AとBの2人が、同じ方向に歩いたとき、AがBを1周離すのに10分かかる。
【解説】
(1)
①何を\(x\)でおくか決める
Aの速さを求めるよう指示されているので、Aの速さを\(x\)とおきます。
②等しい関係を見つける
今回は、「AとBの2人が、この道路上の同じ地点を同時に出発して、互いに反対方向に歩いて3分で出会う。」の部分を式にします。
③関係を日本語のまま式にする
反対方向にまわったときは、2人の進んだ距離の和が池の外周になっています。
そのため、
Aが進んだきょり(m)+Bが進んだきょり(m)=池の外周(m)
という、「池の外周(m)についての等式」が立てられます。
④必要な数や条件を整理する
「きょり(池の外周)についての等式」を考えるので、速さ、時間について条件を整理して
きょり=速さ × 時間
を使って、きょりを文字で表します。
- A
- 速さ:分速\(x\)m
- 時間:3分
- きょり:3\(x\)m
- B
- 速さ:分速60m
- 時間:3分
- きょり:180m
⑤日本語の式を数式に直す
④の内容を、③に当てはめて
\[3x+180=450\]
という等式を立てることができます。
あとは、これを解いて
\[3x+180=450\]
\[3x=270]\
\[x=90\]
よってAの速さは分速90mであるとわかります。
(2)
①~②
(1)と同様に、Aの速さを分速\(x\)mとおき、「AとBの2人が、同じ方向に歩いたとき、AがBを1周離すのに10分かかる。」の部分を等式にします。
③
2人が、池の外周を同じ方向に進んでちょうど一周分のきょりを離すとき、速い方の進んだきょりと遅い方の進んだきょりの差が池の外周になります。
今回は、「AがBを1周離す」とあるので、Aの方が速いとわかります。
よって、
Aが進んだきょり(m)-Bが進んだきょり(m)=池の外周(m)
という、「池の外周(m)についての等式」が立てられます。
④~⑤
(1)と同様に、速さ、時間について整理して、きょりを文字で表すと
- A
- 速さ:分速\(x\)m
- 時間:10分
- きょり:10\(x\)m
- B
- 速さ:分速60m
- 時間:10分
- きょり:600m
これを③で考えた日本語の式に当てはめて
\[10x-600=450\]
という等式を立てることができます。
あとは、これを解いて
\[10x-600=450\]
\[10x=1050\]
\[x=105\]
よって、Aは分速105mで進んだとわかります。
速さの文章題での、池の外周の条件の読み替え
2人が池の外周を周ったとき、2人のすすんだきょりで池の外周を表せる。
次に出会うまでの、2人の進んだきょりと外周の関係は次のように読み替えられる。
- 反対方向で周る
Aの進んだきょりとBの進んだきょりの和が池の外周 - 同じ方向で周る(Aの方が速い)
Aの進んだきょりとBの進んだきょりの差が池の外周
実際の問題では、
「AとBは互いに反対方向に走ると○分で出会う」
「AとBは同じ方向に走ると、AがBを1周離すのに△分かかる」
のような記述で出ることが多いです。
文字だけで見るとイメージしづらいので、図解で見てみましょう。
池の外周と2人の進んだきょりの関係性を図解で見てみよう
池の外周を反対向きにまわるとき
まず、反対向きで外周を周ったときを考えてみます。
A,Bの2人はスタート地点で分かれた後、別々の方向に進むので、どちらも一周を周り終わる前に出会います。
図にすると、下図の通りです。


A,Bが進んだきょりの合計が池の外周と等しいことがわかります。
池の外周を同じ向きにまわるとき
次に、同じ向きで外周を周ったときを考えてみます。
(Aの方がはやいとします。)
スタートを同時に出て、AはBを離してどんどん進んでいきます。
Aが、池の周りを1周して、さらにBと同じきょりを進んだときにAがBを1周離します。
図にすると、下図の通りです。


Aが進んだきょりからBが進んだきょりを引くと池の外周に等しいことがわかります。
読み替えられるようにするためのトレーニング
池の外周の問題を、自分で読み替えられるようになるためには、図を描いて整理するのがいいです。
円を1つと、矢印を2本描けば十分です。
何度か描いているうちに、特に苦労なく読み替えができるようになります。
逆に、言葉だけではあまり区別がつかないので、「反対→足し算、同じ向き→引き算」みたいな覚え方は、テストまでに時間があるうちは控えたほうがいいです。
池の外周をまわる問題の発展例題



実際にテストに出るのは次のような問題です。
例題1から少し発展していますが、基本は同じです。
例題2
池の周囲に道路がある。
AとBの2人が、この道路上の同じ地点を同時に出発して、互いに反対方向に走ると3分で出会い、同じ方向に走ると、AがBを1周離すのに15分かかるという。Bの速さを毎分120mとすると、Aの速さは毎分何mか求めよ。
【解説】
①何を\(x\)でおくか決める
Aの速さを\(x\)とおきます。
②等しい関係を見つける
「AとBの2人が、この道路上の同じ地点を同時に出発して、互いに反対方向に走ると3分で出会い、同じ方向に走ると、AがBを1周離すのに15分かかる」の部分を式にします。
「池の外周を2人で周ると、2人のすすんだきょりで外周を表せる」ということが見えていると、等しい関係が見つけやすくなります。
③関係を日本語のまま式にする
反対方向にまわったときは、2人の進んだ距離の和が池の外周です。
また、「AがBを1周離すのに」の部分から、Aの方が速いとわかります。
そのため、同じ向きにまわったときは、Aが進んだきょりとBが進んだ距離の差が外周です。
どちらも同じ外周を表しているため、池の外周を2通りで表して、
Aのきょり(反対)(m)+Bのきょり(反対)(m)=Aのきょり(同じ)(m)-Bのきょり(同じ)(m)
という、「池の外周(m)についての等式」が立てられます。
④必要な数や条件を整理する
「きょり(池の外周)についての等式」を考えるので、速さ、時間について条件を整理して
きょり=速さ × 時間
を使って、きょりを文字で表します。
- 反対向き
- A
- 速さ:分速\(x\)m
- 時間:3分
- きょり:3\(x\)m
- B
- 速さ:分速120m
- 時間:3分
- きょり:360m
- A
- 同じ向き
- A
- 速さ:分速\(x\)m
- 時間:15分
- きょり:15\(x\)
- B
- 速さ:分速120m
- 時間:15分
- きょり:1800m
- A
⑤日本語の式を数式に直す
④の内容を、③に当てはめて
\[3x+360=15x-1800\]
という等式を立てることができます。
あとは、これを解いて
\[3x+360=15x-1800\]
\[-12x=-2160\]
\[x=180\]
よってAの速さは分速180mであるとわかります。
「池の外周をまわる」速さの文章題のまとめ
今回の記事のまとめは次の通りです。
- 2人が池の外周を周ったとき、2人のすすんだきょりで池の外周を表せる
- 反対向きに進んだときは、2人のきょりの和が外周
- 同じ向きに進んだときは、速い方と遅い方のきょりの差が外周
- 外周の問題は、言葉ではなく図を描いて考える習慣をつける



今回の記事はここまでです。
外周の問題は、速さの問題の中でも難しい部類に入ります。
でも、「分割して考える」、「何についての等式を立てているか意識する」の2つができていれば、あとは文章から数式への読み替えの問題だけになります。
しっかり、図を描いて、読み替え方に慣れていってください。










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