【基礎・中2数学】一次関数の式の求め方!例題付きでわかりやすく!

中2の関数(一次関数)

「直線の式の求め方って難しい」
そんな風に思ってないですか?

一次関数の式の決定は、一見ややこしそうに見えます。
でも、式の求め方は、パターンがほとんど決まっているので、しっかりパターンを押さえれば、一次関数の中でも得点しやすいところです。

今回の記事では、一次関数の式の求め方を、パターン別にわかりやすく解説していきます。

関数の求め方の基本方針

どんな関数でも、関数の式は次の流れで求められます。

  1. 関数の式を一般形でおく
  2. ①の式に\(x\)、\(y\)を代入する

この2ステップは、どんな関数でも共通です。
つまり、「まず形を決めて、あとから中身を決める」という流れですね。

中1、中3で習う関数より、一次関数の方が少し求め方のバリエーションは多いです。

一次関数(直線)の求め方|例題で解説

一次関数の求め方は、最初に与えられる条件で分けると、次の3つに分けられます。

  • 通る2点がわかっている
  • 切片通る1点がわかっている
  • 傾き通る1点がわかっている

それぞれのパターンを例題で見ていきましょう。

「○○の直線を求めなさい」という問い方もよくされます。
直線はほとんどが一次関数です。
(例外は\(x\)=◯、\(y\)=◯の式だけ)
だから、「直線」と「一次関数」は、ほぼ同じ意味で考えて大丈夫です。

通る2点がわかっている直線の求め方

通る2点がわかっているときは、

  1. 一般形\(y=ax+b\)でおく
  2. ①の式に、与えられた2点を代入
  3. 式が2本できるので、それを連立
    ⇒\(a\)、\(b\)を求める
  4. 元の式\(y=ax+b\)に③の結果を代入

例題1

2点(2, 3)、(-1,6)を通る直線の式は?

解説

求める式は
\(y=ax+b\)
とおける

\(x=2\)、\(y=3\)を代入すると
\(3=2a+b\)…①

\(x=-1\)、\(y=6\)を代入すると
\(6=-a+b\)…②

\(3=2a+b\)…①
\(6=-a+b\)…②

①-②を計算すると
\(-3=3a\)
\(a=-1\)

①に\(a=-1\)を代入すると
\(3=-2+b\)
\(b=5\)

よって、\(a=-1\)、\(b=5\)
これを①に代入して

\(y=-x+5\)

どんな\(x\)、\(y\)を代入しても\(b\)の項は変わりません。
だから、消去法で\(b\)を消してしまうのが確実です。

切片と通る1点がわかっている直線の求め方

次は、切片がわかっている問題です。
切片がわかっているので、最初に一般形でおくときに、\(b\)に数字を当てはめられます。

  1. 一般形\(y=ax+b\)でおく
    ※\(b\)は与えられた数字
  2. ①の式に、与えられた1点を代入
  3. 方程式を解いて、\(a\)を求める
  4. 元の式\(y=ax+b\)に③の結果を代入

切片と同じ意味で、次の3つの言い方がよく使われます。

  • 切片
  • \(y\)軸と◯の位置で交わる
  • 点\((0,b)\)を通る

どれも同じ意味です。
しっかり理解しておいてください。


例題2

切片が-2で、点(4 , 6)を通る直線は?

解説

切片が2なので、求める式は
\(y=ax-2\)…①
とおける。

①に\(x=4\)、\(y=6\)を代入して
\(6=4a-2\)
\(4a=8\)
\(a=2\)

これを①に代入して
\(y=2x-2\)


例題3

点(-1,-4)を通り、\(y\)軸と1のところで交わる直線は?

解説

\(y\)軸と1のところで交わる
=切片が1
求める式は
\(y=ax+1\)とおける

以下、例題2と同様に
\(-4=-a+1\)(\(x=-1\)、\(y=-4\)を代入\)
\(a=5\)

\(y=5x+1\)


例題4

2点(2, 3)、(0, 7)を通る直線は?

解説

点(0, 7)を通る
=切片は7
求める式は
\(y=ax+7\)とおける

以下、例題2と同様に

\(3=2a+7\)(\(x=2\)、\(y=3\)を代入\)
\(a=-2\)

\(y=-2x+7\)

この場合は、例1のように2点を通る直線として処理してもらっても大丈夫です。
難易度はそんなに変わりません。

傾きと通る1点がわかっている直線の求め方

今度は、傾きがわかっている問題です。
傾きがわかっているので、最初に一般形でおくときに、\(b\)に数字を当てはめられます。

  • 一般形\(y=ax+b\)でおく
    ※\(a\)は与えられた数字
  • ①の式に、与えられた1点を代入
  • 方程式を解いて、\(b\)を求める
  • 元の式\(y=ax+b\)に③の結果を代入

傾きと同じ意味で、次の3つの言い方がよく使われます。

  • 傾き
  • 変化の割合
  • 他の直線と平行

どれも同じ意味です。
しっかり理解しておいてください。


例題5

傾きが-2で、点(2, 6)を通る直線は?

解説

傾きが-2なので、求める式は
\(y=-2x+b\)
とおける

この式に\(x\)=2、\(y=6\)を代入して
\(6=-4+b\)
\(b=10\)

これを①に代入して
\(y=-2x+10\)


例題6

変化の割合が3で、点(2, 3)を通る直線は?

解説

変化の割合が3なので、求める式は
\(y=3x+b\)
とおける

以下、例題5と同様に
\(3=6+b\)(\(x=2\)、\(y=3\)を代入\)
\(b=-3\)
\(y=3x-3\)


例題7

直線\(y=-2x+4\)と平行で、
点(4, 6)を通る直線は?

解説

直線\(y=-2x+4\)と平行
=直線\(y=-2x+4\)と傾きは同じ
=傾きが-2

だから、求める式は
\(y=-2x+b\)とおける

以下、例題5と同様に
\(6=-8+b\)(\(x=4\)、\(y=6\)を代入\)
\(b=14\)
\(y=-2x+14\)

おわりに

まとめると、一次関数の式は、まず一般形で式をおいてから、与えられた情報点・傾き・切片)を代入して、\(a\)や\(b\)を求めるということです。

一次関数の式の決定は、しっかりパターンをおさえれば、点数を伸ばしやすい範囲です。
また、入試でも頻出の分野で、できるようにしておくと受験のときが楽になります。

がんばって、解き方を整理しておきましょう。

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