「文章題になると急に解けなくなる」
そんな経験はありませんか?
果物の個数のようなシンプルな問題なら解けるのに、速さ、割合になると手が止まってしまう。
こういう人の多くは、考え方の順番が見えていないことが多いです。
この記事では、果物の個数と金額の例をもとに、方程式の文章題における「立て方のコツ」を、5ステップで整理します。
文章題における思考の整理方法が身につけば、文章題を見たときに、どこから考え始めればいいかがわかるようになります。
また、自分のどこが弱いのかが見えやすくなるため、勉強の効率もアップさせることができますよ。

例題は一次方程式を使っていますが、中2、中3の文章題でも考え方は同じです。
文章題に苦手意識があれば、学年問わず、ぜひ読んでみてください。
方程式の文章題、式の立て方のコツ
方程式は、この5つのステップで考えるとうまくいきます。
大事なことは
作業を分割して、順序だてて考えること
です。
そうすることで、思考をまとめやすくなりますよ。

「文章題が苦手」という人の多くが、②~⑤を同時にやろうとします。
そのため、考えをまとめにくいのです。
また、どこが弱いかも見えにくいため、演習してもなかなか上達しにくくなります。
各ステップの解説
それでは、ここからは各ステップで何をするか、具体的に見ていきましょう。
①求めるものを\(x\)でおく
ここは「最終的に何を求めるか」を確認する段階です。
たとえば、問題文の最後に「〇〇は何個ですか?」とあれば、その〇〇を\(x\)とおきます。
②等しい関係を見つける
ここは方程式の土台になる「等しい関係」を文章から探す段階です。
「〜になった」「合わせて〜」という表現が目印になることが多いです。
③関係を日本語のまま式にする
ここは見つけた関係を、数や文字を使わずに式の形にする段階です。
たとえば「(りんごの金額)+(みかんの金額)=2100円」のような式です。
簡単な問題では頭の中で済ませても大丈夫ですが、複雑な問題では書き出す習慣をつけましょう。
難しい問題ほど、実はここで詰まっていることが多いです。
④必要な数や条件を整理する
ここは日本語の式を数式にするための材料をそろえる段階です。
「1個の値段はいくらか」「個数はどう表せるか」を確認します。
速さや、割合の問題を特に難しく感じやすいのは、ここが複雑だからです。
⑤日本語の式を数式にする
ここは整理した条件を当てはめて、実際に方程式を完成させる段階です。
③と④で準備したものを組み合わせます。
例題で方程式の文章題の立て方のコツを見てみよう
例題1(個数の問題①)
1個350円のりんごをいくつかと、1個175円のみかんを4個買ったら、合計が2100円になった。
りんごは何個買いましたか?
方程式の文章題では一番簡単なタイプです。
分割を意識しなくても解ける人が多いとは思いますが、練習にどう考えていけばいいか見ていきます。
①求めるものを\(x\)でおく
「りんごは何個買いました?」と聞かれているので、りんごを\(x\)個買ったとおいてください。
②等しい関係を見つける
「1個350円のりんごをいくつかと、1個175円のみかんを4個買ったら、合計が2100円になった。」
とあります。
「合計が2100円になった」という部分が等しい関係を示しています。
ここを等式にします。
③関係を日本語のまま式にする
②の文章を日本語で式にします。
すると、「(りんごの合計金額)+(みかんの合計金額)=2100円」となります。

細かい言葉は多少違っても大丈夫ですよ。
④必要な数や条件を整理する
りんご、みかんのそれぞれの合計金額は、「(1個の値段)×(個数)」で求められます。
そのため、合計金額を表すために必要な情報を整理すると、次のようになります。
- りんご
- 1個の値段:350円
- 個数:\(x\)個
- みかん
- 1個の値段:175円
- 個数:4個
⑤日本語の式を数式に直す
言葉で表した式と、整理した関係を合わせると、次のような方程式をつくることができます。
\(350x +175 \times 4 = 2100\)
これで、方程式が完成しました。
あとは、この方程式を解けばよいだけで、\(x=4\)、つまり、りんごは4個だったと答えが求められます。
例題2(個数の問題②)
1個350円のりんごと1個175円のみかんを合わせて8個買ったら合計が2100円になった。
りんごは何個買いましたか?
例題1から少し改題した問題です。
5ステップで分解してみると、例題1とどこが違うのかが見えてきます。
①~③
例題1と同じく、りんごの個数を聞かれているので、りんごを\(x\)個買ったとおきます。
また、「1個350円のりんごと1個175円のみかんを合わせて8個買ったら合計が2100円になった。」とあり、例題1と同様にここを等式にします。
日本語の式として、「(りんごの合計金額)+(みかんの合計金額)=2100円」となり、これも例題1と変わりません。
④必要な数や条件を整理する
変わるのはこの部分です。
例題1では、みかんの個数が4個とわかっていました。
しかし、例題2では数字ではなく、「りんごとみかんが合わせて8個」という情報に変わっています。
りんごとみかんの合計が8個なので、「合計からりんごの個数を引く」とみかんの個数が表せます。
よって、みかんの個数は\((8-x)\)個と表せます。
整理すると、次のようになります。
- りんご
- 1個の値段:350円
- 個数:\(x\)個
- みかん
- 1個の値段:175円
- 個数:\((8-x)\)個
⑤日本語の式を数式に直す
言葉で表した式と、整理した関係を合わせると、次のような方程式をつくることができます。
\(350x +175(8-x) = 2100\)
これを解くと、\(x=4\)、つまり、りんごは4個だったと答えが求められます。
(なお、みかんは\((8−x)\)個なので、\(x=4\)を代入すると4個になります。)

例題1と例題2、変わっていたのはステップ④だけでした。
このように分割して考えると、「どこが難しくなっているか」が見えやすくなります。
速さや割合など、より複雑な問題への対策も、この考え方が土台になります。
おわりに
お疲れ様でした。
方程式の文章題で大切なのは、作業を分割して一つずつ処理することです。
このステップに分けて考えられるようになると、難しい問題の整理もつきますし、自分のどこが課題なのかがしっかり見えるようになります。
最初は難しいと思いますが、反復していくと、思考の型として身についていきます。
まずは例題を参考に、自分の言葉でステップを踏む練習をしてみてください。

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